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「これからの予防接種」 【京都府医師会理事:藤田 克寿】
予防接種は万能ではありませんが、その特徴を理解して上手に利用すれば感染症対策の有効な手段であり、我々に大きな益をもたらすものです。

我が国の予防接種はまず「定期接種」と「任意接種」に分けられます。定期接種は予防接種法に基づいて行われますが、この法律で定期の予防接種と臨時の予防接種は実施要件および実施方法が異なる形で規定されています。この法律による予防接種制度の下では、予防接種を受ける者は予防接種を「受けるように努めなければならない」(努力義務)とされています。しかし、2001年の予防接種法改正でインフルエンザが追加された際、対象疾病が①個人予防と集団予防の両方を接種の目的とする一類疾病と②個人予防を主な目的とする二類疾病に2分割され、季節性インフルエンザは二類疾病に分類されましたが、二類疾病の予防接種には、「個人の発症および重症化の予防を図り併せてその蔓延の予防に資することを目的とする」、ということで努力義務は課されませんでした。

新たな感染症が発生した時に対応する臨時接種は、疾病のまん延予防上、緊急の必要がある場合に、公的な勧奨接種の下、予防接種を受ける者等に努力義務を課して予防接種を実施するものですが、2009年に流行した新型インフルエンザ(A/H1N1)は感染力は高いが季節性インフルエンザと同程度の病原性で、努力義務を課す必要性が認められませんでした。そこで、今回の新型インフルエンザ(A/H1N1)やこれから生じる可能性がある病原性の高くない新型インフルエンザに対応するための新たな臨時接種が創設されることになり、予防接種法の一部を改正する法律案が国会に提出されています。

 日本の予防接種は定期接種と任意接種の壁を取り除かなければ世界のワクチンレベルに追い付けないと言って過言ではありません。世界の国々で全ての子どもに使用されているワクチンが我が国では勧奨されていないという、ワクチンギャップ(問題)が存在しています。国民を感染症から守るためには国(政府)の強い意志と働きかけが必要ですが、それにはこの定期接種と任意接種に分けている予防接種法の根本改正が必要です。

今回、厚生労働省は予防接種部会の意見書を受け、子宮頚がん予防(HPV)ワクチン、ヒブ(インフルエンザ菌b型)ワクチン、小児用肺炎球菌ワクチンの予防接種を促進するための基金を都道府県に設置し、これらの定期接種化に向けた検討を行うことになりました。

 予防接種で防げる病気をVPD(Vaccine Preventable Disease)と呼びますが、京都府医師会ではこれからも新たに公的予防接種の対象とすべきワクチンについて、公費無料化を含めた活動を続けていきます。


こちらをダウンロードいただきますと、カラーイラスト入りでご覧いただけます。 → みんなの医療KYOTO VOL.2



| ご意見 (0) | 2011.03.02, Wednesday 06:37 PM |



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