穿刺器具・採血器具に関する取り扱いについて
微量採血用穿刺器具の取り扱いについて

微量採血用穿刺器具の取り扱いにつきましては、すでに各都道府県で調査が行われており、各医療機関におかれましてもご協力いただいたことと思います。
さて、今回の調査は「都道府県等において、調査の結果をとりまとめ、厚生労働省に提出する」ことを求めたものであり、調査結果を都道府県で公表することを求めたものではありませんが、調査結果を、都道府県の独自の判断で公表を行っているところもあります。
このような事態を受け、日本医師会では、日本感染症学会と協議した点や医療機関名の公表の問題も含め、厚労省と協議しております。
本件に関する、日医・厚労省との協議経過についての情報提供がありましたので、お知らせいたします。

なお、京都府医師会では、医療機関名の公表については、特に、針の再使用については感染の実例があるため公表もやむを得ませんが、周辺部分の再使用については感染の報告がない段階で公表することは大きな混乱を招く危険性があると考えております。また、京都府と調整中でありますが、全国的な公表はやむを得ないものの、国の方針が定まらない段階で京都府独自の判断で公表することは、府民や医療機関に大きな混乱をもたらすこととなり、京都府独自の公表は避けるよう強く求めておりますとともに、公表にあたっては事前に京都府医師会と協議するように申し入れておりますことを申し添えます。


*****<日医と厚労省との協議に関するQ&A>*****
Q1:周辺部分がディスポーザブルタイプでない微量採血用穿刺器具を使用し、針の交換を行わず、他人に使用していた事例に関する対応はどうするか。
A1:針の交換を行なわず、他の患者に再使用した事例では、血液媒介感染の可能性が否定できないため、各医療機関において速やかに検査を行うなど適切にご対応いただきたくお願いいたします。

Q2:針の交換は、患者ごとに行っていたが、周辺部分は消毒して再使用していた場合の対応はどのようにするべきか
A2:通常、末端キャップを指に押し付けて、指先を穿刺したら、直ちに器具を指先から離してしまいますので、血液で汚染される危険性は極めて少ないと考えられます。
また、わが国では、針は交換した上で周辺部分を消毒して複数人へ再使用したための感染事例の報告はありません。ただし、感染の可能性は理論的には否定できませんので、現在、感染があったかどうかに関するエビデンスを確認中であります。厚生労働省は周辺部分の再使用を禁止としていますが、上記のように周辺部分の再使用による感染が起こる確率は、実際には極めて低いものと考えられます。
このような現状においては、万一、患者等からの問い合わせがあった場合は、器具の種類、洗浄・消毒の方法を確認していただき、抗ウイルス作用のあるアルコールや次亜塩素酸ナトリウムなどによる消毒が行われていない場合には、保健所等で実施している無料の肝炎検査を紹介するなど、適切な対応をお願い申し上げます。


Q3:公表についての日医の見解はいかなるものか。
A3:5月30日の調査依頼が発出される際、日医は調査内容を厚生労働省が公表することに関して、針の再使用においては、感染の実例もあることから公表は避けられないが、周辺部分の再使用においては、実際の感染例は明らかでない段階での公表は、国民にかえって不安を掻き立てることとなるから、強く反対しておりました。
その後の対応として、調査結果が厚生労働省に集まった段階で、公表前に必ず日医に相談させることで、厚労省と日医とでお互いに了解しております。
しかし、先週、高知県の独自の判断に基づき、調査結果が公表されたことをうけて、厚労省は「微量採血のための穿刺器具調査 高知県の報道発表事例について=お知らせ=」として「公表するなら高知県の公表例をモデルとするように」との内容を各都道府県へ通知しました。
この問題は、取り扱いを誤れば、医療界はもとより国民にも多大な不安を与え、社会的に混乱を招く可能性があるだけに、この問題が発生してから今日まで、各都道府県へ厚労省がこの問題に関連した通知を出す際には、全て日本医師会との相談の上で、行なってきたにもかかわらず、この通知は日医に何も知らされずに通知されました。
直ちに、この通知の真意を厚労省の担当課の責任者に正したところ「都道府県で公表するなら、高知県のような正確な公表をするように求めたものであり、決して都道府県に公表を勧めたものではない」との回答を得ております。従いまして、各都道府県医師会におかれては、通知の意味を正しくご理解ください。
上記にご説明いたしましたとおり、今後都道府県行政が、独自の判断による公表の意向がある場合には、各都道府県医師会は公表に応じないようお願いいたします。


ボックス1ボックス1ボックス1ボックス1ボックス1ボックス1ボックス1ボックス1ボックス1ボックス1ボックス1ボックス1ボックス1ボックス1ボックス1ボックス1ボックス1ボックス1ボックス1ボックス1ボックス1ボックス1ボックス1
真空採血管ホルダーの取り扱いについて(第二報)

真空採血管ホルダーの問題に関しまして、これまで日本医師会と厚生労働省とで交渉が行われてきましたが、今般、厚生労働省医薬食品局安全対策課よりQ&A(下記参考:応答要領)が出されました。これによりますと、

①真空採血管等における使用上の注意等の追加等について(平成17年1月4日付薬食安第0104001号)通知は、ホルダーの再使用による感染等の健康被害の発生等を踏まえて発出されたものではない。

②真空採血管のホルダーを一律に単回使用の医療機器とすることを求めたものではない。

③ホルダーの再使用による感染等の事例の報告は国内外ともに承知していない。


ということであり「ホルダーに関する調査は不要である」ことが確認されましたので、ご報告いたします。
なお、一部の健保組合が真空採血管ホルダーのアンケートを行うとの情報も入手しておりますが、上述のとおり、ホルダーに関する調査の必要性はありませんので、各医療機関におかれましてもご確認よろしくお願い申しあげます。

最後に、真空採血管ホルダーによると思われる感染に関する報告は、現在までありませんが、日本医師会では、この問題に関して更に正確を期すために、日本感染症学会の学術的コメントを求めておりますことを、あわせてご報告申しあげます。
 なお、現時点では真空採血管ホルダーに関する具体的な対応はまだ通知されておりませんので、使い捨てホルダーを使用されている場合は使い捨てで、以前からのホルダーをお使いの場合は当面はディスポの注射器での対応をお願いいたします。




| カテゴリー:学術関係 | 2008.07.04, Friday 09:29 AM |
▲PAGE TOP
カレンダー
  1 2 3 4 5 6
7 8 9 10 11 12 13
14 15 16 17 18 19 20
21 22 23 24 25 26 27
28 29 30 31    
<<前月 2018年10月 次月>>
最新の記事
アーカイブ
カテゴリー