平成23年10月18日、府医会館において第10回の医療安全対策委員会が開催された。
最初に、平成23年12月1日(木)に府医会館にて開催する第2回医療安全講演会の次第について、訂正等がないか確認した。現在、演者には抄録の執筆を依頼中であり、次回の委員会にて報告予定である。また、11月の京都医報・FAX情報・メーリングリスト等で広報を進める。委員・会員の先生方には積極的な参加をお願いしたい。
続いて、平成24年2月4日(土)に府医会館にて開催する第9回医療安全シンポジウムについて協議した。前回、保留となっていたメインテーマ・サブテーマについて、広報する際に、よりシンポジウムのイメージが伝わりやすいテーマになるよう各委員から意見を出していただいた。結果、第1案「患者参加で実現する安全医療〜患者参加ってなんだろう?〜」について、安全医療よりは、医療安全の方が一般的であることから、委員会としては「患者参加で実現する医療安全〜患者参加ってなんだろう?〜」をテーマとすることに決定した。また、パネルディスカッションの構成について、冒頭で各パネリストから5〜10分程度の発表をいただいてはどうかとの意見も挙がったが、時間的な制約があることから、パネルディスカッションの最初から全パネリストに壇上へ上がってもらい、自己紹介のみ行っていただいてディスカッションを開始し、それぞれの主張は協議の中でお願いすることとなった。齋藤委員長からは、ディスカッションでは、きちんと話をしていれば、紛争にはならなかったのにという意見を引き出したいとの意見が述べられ、また、医療ミスを隠さない文化を作るには、警察以外に届け出できる第三者機関が必要であり、かつ、謝った医師を過剰に叩かない社会が必要であるとの意見が述べられた。今後は、ポスターの作成等PRを進めていく。
その後、患者の権利宣言について協議した。病院では患者の権利について掲示しているところが多いが、診療所では掲示しているところは少ない。患者の権利では、リスボン宣言が元となり、厚労省の「医者にかかるための10ヶ条」や京都医療ひろばの「遠慮しないで・させないで5ヶ条」などが挙げられ、府医では松井理事の作成した「医師の心得7ヶ条」もあるが、委員会として協議したことはないので、委員会で協議したうえで作成・配布してはどうかとの提案が行われた。今後は各委員からの意見を伺ったうえで、今年度内の作成も視野に協議を進める。
そして、最後に、今後、府医が取り組むべき医療安全対策について、各委員に意見を伺った。府医の医療安全対策活動としては、会員向けの医療安全講演会と、市民向けの医療安全シンポジウムが中心となっている。橋本理事からは、特に一般市民を対象とした医療安全シンポジウムは全国的にも珍しく、第1回の開催時は、非常に注目が集まったとの説明があった。近年は、市民の医療安全に対する理解が進んでいるように思われるので、今年度は、逆の立場で、患者側から医療者側への意見を中心としたシンポジウムを開催することとなった。今後も医療安全対策委員会では、新たな活動の実施も含めて、医療安全対策が充実するよう協議していく。 |