平成22年7月20日、京都府医師会館において 第1回の医療安全対策委員会が開催された。本委員会は各専門医会の委員、病院関係委員、京都府看護協会、京都府薬剤師会、学識経験者、弁護士の24名の委員、オブザーバーとして京都府・京都市で構成されている。
冒頭、久山副会長より、「マスコミの医療事故報道の増えた10年ぐらい前から、医師会としても医療への信頼回復には、医療安全への取組が重要であると考えてきた。最近ではその取組みが徐々に成果があらわれてきた結果、医療事故訴訟も減少傾向にある。今後も、委員の方々には積極的な議論をお願いしたい。」と挨拶があった。
委員の自己紹介のあと、正副委員長選出が行なわれ、委員長には齋藤 信雄氏(下西)、副委員長には澤 美彦氏(山科)を選出した。
引続き平成15年度からはじまった医療安全対策委員会で協議してきた内容を齋藤委員長が説明され、今期の医療安全について各委員からの意見を求められた。
協議の結果、
◎会員向けの医療安全講演会
・「第1回医療安全講演会」平成22年8月7日(土)
テーマ“患者と医療者との関係構築に向けて”
・「第2回医療安全講演会」平成23年1月22日(土)
テーマ“事例から学ぶリスクマネジメント”
◎府民・市民向け医療安全シンポジウム
・ 第8回 医療安全シンポジウム」平成23年2月26日(土)新医師会館ホール
テーマはアンケートをとり9月の委員会で検討する。
は引続き実施することになった。
また以前より医療安全支援センターが医療法の改正で設置が義務づけられているにも関わらず進んでいない現状を指摘し、今期は「医師会・行政・看護協会・薬剤師会」に来ている苦情・相談も医療安全対策委員会で報告し分析することになった。
服部委員(弁護士)からの裁判事例の検討も引き続き意見交換し、医療メディエター等の医療安全の諸問題の検討も随時していくことになった。そして今期の新しい課題として、「カルテ開示」にしても数年前と医療者の考え方が変化してきていることから、平成16年に行った「医療安全に関するアンケート調査」を再度実施し、その結果を比較することで医師会の自律・自浄作用についても検討をしたいと説明された。
最後に新しい医療安全文化の確立、安心で安全な医療の実現のため、委員の協力をぜひお願いしたいと締めくくられた。
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