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医療安全対策

平成23年度 第6回 議事録

H23.04.19
京都府医師会第6回医療安全対策委員会
 平成23年4月19日、京都府医師会館において 第6回の医療安全対策委員会が開催された。
 最初に、服部弁護士から最高裁判例として広島高等裁判所で慰謝料の請求が認容された事件で、最高裁で上告人(病院側)の敗訴部分が棄却された判決「適切な医療行為を受ける期待権の侵害のみを理由とする整形外科医の不法行為責任の有無を検討する余地はないとされた事例」の説明があった。
 最近の裁判の判例の傾向として、医療事故の場合、過失行為と損害との直接的な因果関係が認められない場合でも、「説明義務違反・期待権の侵害・生存の相当程度の可能性の侵害」といった内容で慰謝料程度の損害賠償請求が認められる場合があった。この判例は、医療に関して著しく不適切なことがない場合はすぐに賠償にはならない。今までの裁判で慰謝料程度認容されていたことに対して、最高裁として一定程度歯止めをかけることにつながる判例なると説明された。判決から日が経っていないので解説等がないが、今後も機会をみて法律的な解釈を解説していきたいと述べた。
 次に第9回医療安全シンポジウムの開催日程は平成24年2月4日(土)の開催になることを報告し、続いて今年度の医療安全講演会について検討した。齋藤委員長が平成21年度の「医原性抹消神経損傷」の講演会の演題のように、病院や診療所でも起こりえる具体的な事例。先日の医療安全シンポジウムでの京都大学大学院医学研究科 医学教育推進センター 森本医師の報告であったように薬の副作用での統計が大変興味深いものであり「薬」に関してのテーマにしてはどうかと意見を求めた。
 委員からは、例えば糖尿病の患者さんは疾患が重なり薬の種類が10種類以上と多くなることもよくあるので、薬の組み合わせに関しての問題。そして講演会にまったく出席しない会員への対応が問題であるとの指摘があった。薬剤師会からは最近の薬に関してのトラブルとして、薬剤師が丁寧に服薬指導をしても患者さんが理解していないことがあることがあげられた。また薬剤師会では今年度より医療安全の委員会を立ち上げた所であり、今後薬に纏わる安全を議論していきたいと考えていると報告された。
 協議の結果、今年度の医療安全講演会のテーマとしては、@「薬」に関してのこと A最近の医療事故・医事紛争の動向に関して B患者の暴言や暴力的な行動に対しての対処方法 C専門医会から他科に学ぶ事故事例 を候補として年度内に2〜3回講演会を開催することになった。
 最後に今年度の医療安全対策について協議した。各委員より各専門医会での医療安全対策の実状と問題になっていることについて報告があり、診療所では共通して薬の調剤の間違いのヒアリ・ハットが問題であるとの指摘があった。産婦人科医会では事故事例を収集していると報告があった。また脳神経外科医会は、「未破裂の動脈瘤の手術」を例に挙げ、合併症であっても訴えられることが多くなり脳神経外科では委縮医療になっている現状であると意見を述べられた。
 齋藤委員長は今年度の医療安全対策として、新しい医療安全文化、医療被害者救済制度、医療ADR等、テーマを決めて委員会を行っていきたいと締めくった。
 
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