平成19年4月9日、京都府医師会館において第5回医療安全対策委員会が開催された。
山木委員長から、2月24日開催の「第4回医療安全シンポジウム」は、260名が参加、そのうち医師会会員は34名であった。全体としては概ね成功であり、アンケート結果では新聞をみての参加の方が多く、「基調講演・パネルディスカッションも分かりやすかった」、「さらに時間をかけて説明して欲しい」等、前向きな意見が多かったことが報告された。ただ残念であったことは、医師会会員・医療関係者の参加が少なく今後の課題であるとされた。
委員からは、
・辻本理事長の基調講演は、医療側の事情もよく理解されたうえで、患者の医療を受ける姿勢を説明されたので分かり易かった。
・パネリストの意見として、ガンの痛みのコントロールで適切でない発言があったが、今後は発言があった時点で訂正した方が良い。
・パネルディスカッションの時間が短いので、パネリストの発言の時間・内容が限られてくるので、もう少しパネリストの人数を少なくしたほうが良い。
・質疑応答の意見がシンポジウムの主旨とかけ離れた個人的なことを発言されるので、残念である。
等の意見があった。
山木委員長からは、アンケート結果は一般の方が何を医療に求めているのか参考になるので、次回以降のシンポジウムのテーマを検討するうえで、頂戴した意見を検討していきたいと述べられた。また次回の第5回医療安全シンポジウムの開催日程は、平成20年2月23日(土)京都テルサ・テルサホールで行いたいと報告された。
次に、3月10日に開催された「平成18年度 医療安全講演会」は50名の参加があった。講演は、医療事故に関しての実例も交えられ説明されたので分かり易かったと報告された。また講演内容は小冊子にして会員に配布することにしているが、講師の先生の希望で講演の要点をまとめた小冊子になると説明された。
続いて平成19年度の医療安全講演会に関してのアンケート結果についての報告があり、各委員から内容の説明があった。アンケート結果では、「開業医向けに各専門医会から、診察時にこれだけは見逃(誤診)して欲しくない具体的な症例について」の意見が多かった。このテーマに関して検討の結果、学術講演会等では専門的な症例に関して取り扱われることが多いが、総論的に各専門医会から見逃して欲しくない簡単な症例にしぼり説明を聞く講演会にすれば、会員の医療安全の啓発につながる。再度『一般診療所において遭遇する、注意を要する症例』として、各専門医会から「意見」と「講演者」の候補を出してもらい、次回の委員会で引続き検討していくことになった。また講演の開催日程は、9月に開催することが決定した。
最後に齋藤副委員長から、4月に医療法が改正され新たな医療安全への取組みが盛り込まれているが、委員会としても情報として知っておく必要があると述べられた。オブザーバーの京都市の柏柳氏からは、最近の医療安全支援センターにある相談内容の傾向としては、「医師の対応が悪い」等のことはあるが、「死亡にいたった事例で、治療内容に疑問がある」といった相談は少なくなっている。また医療安全推進協議会は現在のところ設置されていないと報告された。次回の医療安全対策委員会は、6月11日(月)の開催となった。 |