医療機関における外国人患者の受入れに係る実態調査結果について

 昨年、各会員にご協力いただきました厚労省による全国の病院と京都・沖縄の診療所が対象の「医療機関における外国人患者の受入れに係る実態調査」の結果が取りまとめられ公表されました。

 本調査は、調査A「外国人受入体制」、調査B「外国人患者受入実績」、調査C「周産期医療に係わる外国人患者受入れの現状の把握」(地域周産期母子医療センターおよび総合地域周産期母子医療センターのみ対象)であるところ、回答率は、調査Aが病院 66.7%・診療所 20.6%、調査Bが病院 47.3%・診療所 17.2%、調査Cが 78.3%(病院のみ)でした。

 下記に結果の概要を掲載しますが、詳細はPDFをご参照ください。

◇病院調査(全国)

・外国人患者の受入れについては、3980病院中1965病院(約49%)で受入の実績があり、半数以上が1月当たり10人以下である。

・多言語化の整備状況については、医療通訳者・電話通訳・翻訳デバイスのいずれかが整備されている病院のある二次医療圏は、233医療圏(69.6%)であった。

・訪日外国人旅行者に対する診療価格については、約9割の病院が1点10円(もしくは消費税込み10.8円か11円)での請求だったが、受入患者が多い病院に限ると27%の病院が1点20円以上で請求していた。

・医療通訳の費用については、費用を請求している病院は約1%であった。

・未収金については、受入れ実績のある1965病院中372病院(18.9%)で発生しており、平均は1月あたり42.3万円であった。

・周産期母子医療センター等における分娩については、有効回答236センター中、10センター(4%)で、年間1~3件の分娩があった。

 

◇診療所調査(京都府、沖縄県)

●調査票A 対象5,240件 回答1,082件(20.6%)
 回答内訳 診療所60.9%(659件)、歯科診療所37.4%(405件)ほか

○外国人患者に対応する体制について

・外国人対応マニュアルの整備状況
「整備されている」が2.5%(27件)、「整備されていない」が89.7%(971件)である。

・医療通訳の配置状況
「配置している」が 4.0%(43件)、「配置していない」が94.4%(1021件)である。

・電話通訳(遠隔通訳)の利用状況
「配置している」が1.9%(21件)、「配置していない」が96.7%(1046件)である。

・タブレット端末等の利用状況
「医療機関として導入している」が3.9%(42件)、「導入していない、又は医療従事者が個人で使用している」が92.5%(1001件)である。

○医療費等について

・医療費の請求方法
「1点10円で請求」が77.4%(838件)で最も高く、次いで「追加的な費用を請求している」が7.2%(78件)と続いている。

・診療報酬点数「1点」あたりの金額
『1点10円以外で請求』と回答した施設に診療報酬点数「1点」あたりの金額について、「20円以上」が28.6%(10件)で最も高く、次いで「10~15円未満」が25.7%(9件)と続いている。

・追加的費用の内容
「診断書作成等の事務手数料」が92.3%(72件)で最も高く、次いで「医師の診療時間に応じた料金計算」が3.8%(3件)と続いている。

○キャッシュレス決済について

・カード(クレジットカード・デビットカード)を利用した決済の導入状況
「導入している」が16.5%(179件)、「導入していない」が81.0%(876件)である。

○未収金等への対策について

・外国人患者に対して実施している取組
「価格についての事前説明」が30.5%(330件)で最も高く、次いで「診療内容の事前の説明」が27.7%(300件)と続いている。

●調査票B 対象5,240件 回答901件(17.2%)

○外国人患者の受入実績

・訪日外国人患者(医療渡航を除く)受入の有無
『外来』では「あり」が6.5%(59件)、「なし」が87.3%(787件)、「把握できなかった」が1.2%(11件)となっており、『入院』では「あり」が0.2%(2件)、「なし」が57.9%(522件)である。

 

 ▶医療機関における外国人患者の受入れに係る実態調査結果(概要版)(PDF)

 ▶医療機関における外国人患者の受入に係る実態調査 結果報告書(PDF)