新型インフルエンザの国内発生早期における医療機関の対応について
新型インフルエンザの国内発生早期における「発熱外来を設置しない医療機関」の対応について
(平成21年5月17日現在)


PDF版 → http://www.kyoto.med.or.jp/infection/pdf/pandemic-flu-huiteigi20090517.pdf

 5月15日、兵庫県神戸市において国内では初めてとなる新型インフルエンザの感染事例が確認されたことを踏まえ、
本会といたしましては、京都府・京都市が発出した基準をもとに、各医療機関に対して、別紙の点についてご理解・ご
協力いただきたく存じます。
 また、5月17日には、茨木市の高校生も新型インフルエンザに罹患と発表され、新型インフルエンザは、広域にすでに
流行しているものと思われますが、ご承知のように感染力は強いものの現時点では、弱毒性のままのように思われます
ので、従来のインフルエンザ対策の上に、周囲への感染の拡大については十分ご配慮の上、日常の診療に従事いただ
きますとともに、通院されます患者さんに対しても必要以上の危機感によりパニック状態に陥られて発熱外来への極度の
集中状況が発生しないよう十分な広報をお願いいたしたく存じます。
 なお、今後の感染拡大等の状況変化により、別紙の対応等を流動的に見直すことがありますのでご了承ください。
 今般の新型インフルエンザの特徴として、厚労省は下記の見解を示しておりますので、併せてお知らせします。

【参 考】
(厚労省・新型インフルエンザ対策本部幹事会確認事項Q&Aより抜粋)
1) 今般の新型インフルエンザの特徴をどのように考えればよいか。
(答)
1. 今般の新型インフルエンザについては、専門家諮問委員会によれば、通常の季節性インフルエンザの症状に類似
  しており、これまで、メキシコ以外では数名の死亡が確認されるにとどまっている。
2. したがって、概して病原性は低く、抗インフルエンザウイルス薬(タミフル等ノイラミニダーゼ阻害剤)が効くため、早期
  に発見し、治療を受けることが重要である。
3. なお、現時点の国際的な知見によれば、通常の季節性インフルエンザと同様に感染力は高く、基礎疾患(慢性疾患)
  を有する者を中心に重症化した例が報告されていることから、注意を要する。

厚労省・新型インフルエンザ対策本部幹事会 確認事項Q&A(全文)
→ http://www.mhlw.go.jp/kinkyu/kenkou/influenza/dl/090516-04a.pdf


【新型インフルエンザの国内発生早期における「発熱外来を設置しない医療機関」の対応】
(平成21年5月17日現在)

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■疑似症患者への対応(症例定義)■
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1) インフルエンザ迅速診断キットでA型陽性が判明している者については、発熱相談センターに相談し、その指示に従う。
  ※迅速診断キットの正確な結果を得るため、症状出現後12時間以上経過してから受診するよう指導することが望ましい。


2) 1週間以内に、次の?〜?のいずれか一つに該当する者で、

 ?海外渡航歴(カナダ、アメリカ(本土)、メキシコ)がある。

 ?神戸市及びその周辺に行ったことがある。

 ?茨木市及びその周辺に行ったことがある。

かつ、以下の?に該当する者については、発熱相談センターに相談し、その指示に従う。

 ?発熱又は熱感や悪寒があり、かつ、急性呼吸器症状のある者

  急性呼吸器症状とは、次のア〜ウのうち、一つでも症状のある場合を言う。
   ア 鼻汁もしくは鼻閉
   イ 咽頭痛
   ウ 咳嗽
  
 ※なお、?の条件について、発熱又は熱感や悪寒のみの場合や急性呼吸器症状のみの場合でも、以下のa)〜c)の
いずれか一つに該当し、医師が臨床的に新型インフルエンザへの感染を強く疑う場合については、発熱相談センターに
相談し、その指示に従うこと。

a)7日以内に、感染可能期間内(発症1日前から発症後7日目までの9日間)にある新型インフルエンザ患者と濃厚な
 接触歴(直接接触したこと又は2メートル以内に接近したことをいう。)を有する者

b)7日以内に、新型インフルエンザウイルス(新型インフルエンザウイルスA/H1N1)を含む患者由来の検体に、
 防御不十分な状況で接触した者、あるいはその疑いがある者

c)インフルエンザ患者が集団発生している学校(事業所)等に登校(勤務)する者とその家族


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■除外できる場合■
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 前記「疑似症患者への対応(症例定義)」に該当しない者及びインフルエンザ迅速診断キットでB型陽性と判定された者に
ついては、通常どおり、医師の医学的判断に基づき診療を行う。


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■留意事項■
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○ 前記「症例定義」に該当しない場合でも、臨床的に新型インフルエンザ感染の判断が困難な場合(インフルエンザ
 患者が集団発生している地域に在住する患者等)は、発熱相談センターへの相談を勧める。

○ 疑似症患者を発熱相談センターに誘導する際には、患者に対しても懇切丁寧に説明を行うこと。

○ 発熱相談センターにより、発熱外来へ紹介することとなった患者はマスクを着用した上で、バスや地下鉄などの公共交通
 機関は使わずに自家用車などで指定病院に行くよう指導する。自家用車がない場合は、行政が代わって搬送することがある。
 タクシーを使う場合は、マスク着用の上、窓を開けて乗車するよう指導すること。

○ 重症者については、救急搬送も考慮すること。

○ 疑似症患者診察時には、手指衛生、サージカルマスク等の感染防御を十分に行い、医師が感染しないよう注意すること。
 医療機関において、新型インフルエンザ患者が発生した場合でも、診察時に十分な感染防御を実施していれば、医師が
 感染していない限り、院内感染防止対策に配慮した上で、診療を継続することは可。


○ 学校への登校許可等については、学校保健法上定められる基準に加え、新型インフルエンザであることを鑑み、
 「解熱後4日間」は注意し、外出を自粛することを求める。


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■院内における感染予防策(例)■
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1.外来来院時に、咳などの急性呼吸器症状のある人は、まずマスクを着用させる。
  (咳エチケットの徹底。)

2.待合室にも手指消毒剤を配置する。

3.診察時に、サージカルマスクを着用する。診察中や業務中に首から上に手を持っていかない。

4.診察後は、必ず手指衛生、うがいを実施する。

5.聴診器等についてもアルコールで消毒する。

6.従業員(医師以外の医療従事者、事務員等)についてもサージカルマスクの着用、手指衛生、うがいを励行する。

※インフルエンザウイルスはアルコールで死滅することから、業務終了後は待合室も含め、手袋をして、手の触れる場所は
全てアルコールで拭き取る。




| カテゴリー:感染症 | 2009.05.17, Sunday 03:38 PM |
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