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医療安全対策

平成21年度 第12回 議事録

H21.11.17
京都府医師会第12回医療安全対策委員会
 平成21年11月17日、京都府医師会館において 第12回の医療安全対策委員会が開催された。
 服部弁護士から裁判事例として「産婦人科医師である被告人が、患者の分娩を介助するに当たり、子宮頚管裂傷を見落とし、かつ高次の医療機関に転送する義務を怠ったなどとして、業務上過失致死罪で起訴された事案について、いずれの過失も否定し無罪を言い渡した事例」に関して説明された。

 ・事案は、分娩後2時間が経過した頃から多量の出血が始まり、ショック状態に陥り、治療のかいなく、死亡に至った。
  捜査機関は、司法解剖に基づき頚管裂傷が出血原因であるとの前提で捜査を進めていた。そして罰金50万円の略式命令が
  出された。
 ・罰金を払って早く事件を終了させてしまう選択肢もあったが、行政処分(軽くて業務停止6ヵ月、重くて2年)のこともあり記録を
  医療機関側弁護士が検討した結果、出血経過からみて頚管裂傷の症状とは一致しないため、安易な刑事司法の介入に対する
  警鐘を鳴らす意味でも正式裁判として争うことになった。
 ・刑事裁判では「合理的な疑いを差し挟む余地がないほど救命が確実であったと評価される場合でなければ、有罪として処断する
  ことは出来ない」との判決で、刑事事件の大原則を厳密に適用し無罪となった。
  しかし、民事裁判では刑事と民事では過失に対 する重さに対する判断が異なるため一審で7700万円余の損害賠償を認める判決
  となった(現在控訴中)。

  服部弁護士は、医師が刑事裁判に問われないようにする為には、医師に関して刑法から業務上過失致死罪を外す。そうでなければ運用として告訴を受理しないようにするか、検察が起訴(起訴猶予)をしないようにするしかないと指摘した。
  続いて医療安全講演会について協議した。 第2回 医療安全講演会は、平成21年12月24日に開催する。第2回 医療安全講演会は、イントロダクションで“京都府医師会の医療安全対策について”齋藤委員長が講演し、その後特別講演として「医原性神経損傷について〜採血と手術時の末梢神経損傷を中心に〜」と題して宇治武田病院の勝見病院長に話していただくことになった。
  齋藤委員長は、“京都府医師会の医療安全対策の取組の内容の紹介”と“新しい医療安全文化について”説明したい。また「逃げず、隠さず、誤魔化さず」といった、今後の医師と患者に必要であることについても触れたいと述べられた。橋本理事からは、それらに加えて今後は医師会としてもオートノミーを発揮していかなければならない点も説明して欲しいとされた。
  第3回 医療安全講演会「えっ、本当!?他科に学ぶ事故事例〜日常外来診療で注意すべき疾患PART2〜」は、10専門医会、11症例紹介で平成22年1月28日に開催することになった。 最後に第7回 医療安全シンポジウム(平成22年2月27日)の開催について協議した。
  齋藤委員長から基調講演が、岡本 左和子氏に「医療コミュニケーション−医療安全と信頼の構築へ−」と題して講演いただき、その後ディスカッションを、岡本 左和子氏(東京医科歯科大学大学院 医療政策学講座政策科学)、豊田 郁子氏(新葛飾病院 医療安全対策室 セーフティーマネージャー)、長尾 能雅氏(京都大学医学部付属病院 医療安全管理室室長)、中谷内 一也氏(同志社大学心理学部 教授)で行うこととしたと報告された。
  次の委員会では、どの様なディスカッションにしていくか検討していくことになった。
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